検査の流れ
検査の流れ
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受付・問診票記入
受付を済ませたら、問診表を記入します。質問項目は、「受診に至った理由」「既往歴」「服薬しているお薬」「喫煙や飲酒の有無」のほか、女性の方には「挙児希望の有無、妊娠中、授乳中」などです。
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診察
診察では、受診までの経緯をお伺いし、家族歴、既往歴、服薬歴などに関して問診します。その後、甲状腺を実際に触ってみて、どのように腫れているのかを専門医がチェックします。全体が腫れているのか、一部分が腫れているのか、軟らかいか硬いか、可動性は良いのか悪いのか、痛みがあるかないか。甲状腺の腫れ方によって疑われる病気が違ってくるため、甲状腺疾患の治療経験が豊富な専門医に触診してもらうことで、適切な検査を選択することができます。
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超音波検査(エコー検査)
超音波とは人間の可聴域を超えた高い周波数の音波のことで、一定方向に強く放射され直進性が高いという性質があります。超音波検査ではこの特性を活用し、調べたい部位に向け超音波を発信、その反射波をコンピューターで画像処理したものを診断に役立てます。検査では、まず検査用の椅子に座り、少し首を伸展させ、喉の辺りにゼリーを塗ります。プローブを喉の周りに当て、モニターに映し出された画像を見ながら甲状腺の大きさ、内部の状態を確認、評価していきます。甲状腺は小さな臓器で、外側には頚動脈や胸鎖乳突筋、内側には気管、背中側には食道などがあります。また、甲状腺の大きさは左右で異なり、さらに大きさや位置は男女で異なるため、個々の状況にあわせて甲状腺全体をくまなくみることが大切です。検査は5〜10分程で終了します。
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血液検査
血液を採取し、甲状腺ホルモンと自己抗体(自分の体の構成成分に対して反応を起こす抗体のこと)を評価します。甲状腺疾患のひとつである橋本病では抗サイログロブリン抗体(抗Tg抗体)もしくは抗ペルオキシダーゼ抗体(抗TPO抗体)、バセドウ病ではTSHレセプター抗体(TRAb)を検査します。甲状腺疾患を発見するのには自己抗体を検査ことが非常に重要だといわれています。しかし、一般的な甲状腺検査では、ほとんどの場合甲状腺ホルモンだけを評価し、自己抗体を調べないことが多いです。このため、甲状腺ホルモンと自己抗体の両方をしっかり調べることが大切です。当診療所では、採血および検査は所内で行っているため、検査当日に結果をお伝えし、病気の有無をはっきりさせ、検査当日に治療法を決めます。
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診断結果説明
検査当日に、血液検査の結果、超音波(エコー)検査の結果を説明いたします。検査結果をもとに、治療の必要性の有無と、治療が必要な場合には今後の治療計画の説明をします。