診療案内
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甲状腺疾患は甲状腺の異常や障害によって引き起こされる症状の総称です。疾患には、甲状腺ホルモンの分泌過剰による甲状腺機能亢進症や、分泌不全による甲状腺機能低下症、急性・慢性甲状腺炎、単純性甲状腺腫、甲状腺癌などがあります。
下垂体は、頭蓋骨の中で脳の中心から垂れ下がるように存在する内分泌器官で、内分泌腺のホルモン分泌や尿量を調節する重要な役割を果たしています。前葉と後葉の2つの部分からなり、前葉は、副腎皮質刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、成長ホルモン、黄体化ホルモン、卵胞刺激ホルモン、プロラクチンの6種類のホルモンを分泌し、後葉は、抗利尿ホルモン(バゾプレシン)とオキシトシンを分泌します。下垂体のホルモン分泌が増加する病気には先端巨人症、クッシング病などがあります。低下する病気には下垂体前葉機能低下症や中枢性尿崩症、成長ホルモン分泌不全性低身長症などがあります。
副甲状腺は、上皮小体と呼ばれ、甲状腺の左右と上下に2対、合計4個存在する臓器です。名前は副甲状腺ですが、甲状腺とは別の臓器になります。副甲状腺ホルモンを分泌し、カルシウムの代謝の仲介をしています。そのカルシウムですが、心筋の収縮や血液の凝固、脳細胞の働きなどにとって、欠かすことのできないミネラル成分です。カルシウムは骨の材料であるだけでなく、心臓も含め全身の筋肉を収縮させたり、血液を固まらせたりするのにも欠かせません。さらに、脳細胞が働く上でもなくてはならないミネラルです。
カルシウムの貯蔵場所は骨ですが、副甲状腺ホルモンはビタミンDとともに、カルシウムを骨から血液中に送り出したり、腎臓や腸から吸収したりして、血液中のカルシウム濃度を上昇させる働きをします。カルシウムと副甲状腺ホルモンは相互に機能しつつ、血液中のカルシウム濃度を一定に保っています。この機能がうまくいかないと、骨病変(骨がもろくなり骨折しやすくなったり、重症度では身長が縮んだりする)、尿路結石(腎結石)、高カルシウム血症(食欲低下、吐き気、頭痛、のどの乾き、胸焼け、便秘などの消化器症状、精神的にイライラする、疲れやすい、筋力低下など)などが起こる可能性があります。
副腎は腎臓の上に左右に一つずつ存在しています。正常な副腎の大きさは数センチで、扁平で円盤状や半月状の形をしています。内部の構造は皮質と髄質という2層の構造でなっており、それぞれが別々のホルモンを分泌しています。副腎から分泌されるホルモンの異常により、副腎皮質機能低下症、クッシング症候群、原発性アルドステロン症、褐色細胞腫などがあります。
性分化とは、性染色体(X染色体とY染色体のことを指します)に基づき精巣や卵巣が発育し、男女それぞれに特徴的な内性器(体の中の性器)や外性器(体の外側の性器)が造られる過程をさします。この過程は多くの遺伝子によって司られ、性腺が作られるステップ、性腺が卵巣や精巣になるステップ、精巣から男性ホルモン(内・外性器を男の子に典型的な形にするホルモン)やミューラー管抑制ホルモン(子宮を退化させるホルモン)が分泌されて男の子に典型的な内・外性器が作られるステップ、卵巣からこれらのホルモンが分泌されずに女の子に典型的な内・外性器が作られるステップに分けられます。性分化疾患とは、この性分化のステップの何らかにトラブルが生じ、性染色体、性腺、内性器、外性器が非典型的である生まれつきの状態に使われる用語で、多くの疾患を含む総称です。
内分泌負荷検査は、体内のホルモンの分泌や機能を評価するための検査です。この検査は、ホルモンの異常が疑われる場合や、ホルモン関連の疾患を診断するために行われます。内分泌系は、ホルモンを分泌する腺から構成され、これらのホルモンは体のさまざまな機能を調節しています。例えば、成長ホルモン、甲状腺ホルモン、副腎ホルモンなどがあり、それぞれが特定の役割を果たしています。
首にゼリーを塗って、プローブを当て、甲状腺の大きさやしこりなどを見ます。
エコー検査は、超音波の跳ね返りを利用しているため、安全で妊娠中でも問題なく使用できます。
甲状腺にしこりがある場合はしこりを注射器で吸引して良性か悪性かを判断する穿刺吸引細胞診という検査を行うことがあります。