甲状腺エコー
甲状腺エコー
首にゼリーを塗って、プローブを当て、甲状腺の大きさやしこりなどを見ます。
エコー検査は、超音波の跳ね返りを利用しているため、安全で妊娠中でも問題なく使用できます。
甲状腺にしこりがある場合はしこりを注射器で吸引して良性か悪性かを判断する穿刺吸引細胞診という検査を行うことがあります。
超音波を利用する甲状腺エコー検査では主に以下の4つのことがわかります。
甲状腺の縦、横、奥行きの長さから甲状腺の大きさを測定します。甲状腺が大きい場合を甲状腺腫と言い、炎症もある場合は、橋本病やバセドウ病、亜急性甲状腺炎などを考えます。
甲状腺の炎症を伴う疾患には橋本病やバセドウ病、亜急性甲状腺炎、無痛性甲状腺炎、急性化膿性甲状腺などがあります。炎症があると甲状腺が黒っぽく不均一になり、その範囲や甲状腺の表面の凸凹、血流の多い少ないなどから炎症の程度を判断します。
甲状腺にしこりがあると、大きさや形、しこりの中身、位置などが観察できます。そして必要に応じて穿刺吸引細胞診を行いながら、悪性の可能性も含めてしこりの判断をします。甲状腺にしこりがある場合、総称して結節性甲状腺腫と呼びます。正常組織と同じ細胞が増殖したしこりは腫瘍様病変(腺腫様結節)、正常でない細胞によるしこりは腫瘍性病変(甲状腺腫瘍)といい、悪性の腫瘍性病変は甲状腺癌と言います。
首全体には甲状腺の他に多くのリンパ節があり、炎症、感染などで腫れることが多いです。また、甲状腺乳頭癌がリンパ節へ転移して腫れることがあるため確認が大切です。